[時事寸語]= 今年の警察不祥事

 年の瀬が近づくたび、「今年の漢字」が話題になる。警察にそれを当てはめるなら、迷うことなく「不」だろう。不正、不祥、不信、不透明――どれを取ってもぴったりだ。二〇二五年、全国の警察は事件を捜査するより、身内の処分に追われていた。鹿児島ではゲームと酒と情報漏洩。兵庫では勤務中の恋愛とオンライン対戦。佐賀ではDNA鑑定を捏造し、東京では冤罪を量産。どれも笑えない現実だが、本人たちは案外楽しそうに見える。「ここまで大ごとになるとは思わなかった」と言い残す巡査の言葉が、今年の警察を象徴している▼組織は懲戒処分を「再 ...

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[時事寸語]= 殺人警察署

 警察署とは、本来「人を守る場所」であるはずだった。だが今や、命を落とす場所としての顔の方が鮮明だ。池袋署で器物損壊の容疑者が死亡した。タクシーの窓を殴ったというだけで、現場で取り押さえられ、体をビニールシートでぐるぐる巻きにされ、取調室に運ばれた。その二十分後、男は呼吸を止めていた。死因は「不明」、対応に「問題は確認されていない」。いつもの定型句である。だが、息をしていた人間が警察署で死んでいる時点で、問題がないわけがない▼警察はこれを「保護シート」と呼ぶ。暴れる容疑者を落ち着かせるための装備だという。だ ...

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[時事寸語]= 府警の府は不祥事の不

 大阪府警でまたしても、いや「またか」と言うべき事件が起きた。羽曳野署の警部補が、事件を装って口座情報を取り寄せ、元同僚の行政書士に漏らしていたという。しかも今度は、虚偽の捜査文書を作り、知人女性の個人情報を区役所に照会していたとして再逮捕された。犯罪を取り締まる立場のはずが、公文書を偽造し、個人情報を私的に収集。しかも相手はかつて同じ捜査課で机を並べていた元警察官。長年の「戦友」が、今度は「共犯者」だったというのだから、笑うしかない。府警の「府」はもはや「不祥事」の「不」と読み替えたほうが正確かもしれない ...

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[時事寸語]= 国営暴力団・警視庁

 全国の警察が「トクリュウ壊滅」を叫んだ翌月、その“最前線”から機密が漏れていた。捜査員が、摘発対象の犯罪グループに設置カメラの位置情報を送っていたという。暴力団対策課所属の警部補が、風俗スカウト組織「ナチュラル」に捜査情報を提供。見返りに金を受け取っていた可能性がある――。犯罪組織と戦う側が、同じ穴の狢だった。もはや呆れるを通り越して、笑うほかない。警察が追っていた“匿名・流動型犯罪集団”トクリュウの一員が、制服を着て庁舎に出勤していたのである▼警視庁は先月、全国の警察を束ねて「トクリュウ対策本部」を設置 ...

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[時事寸語]= 狂気に陥った警察

 警察が狂気に陥ったのか、それとももとから狂っていたのか――もはや区別はつかない。徳島では、元妻にDV防止法違反で逮捕された巡査部長が、略式起訴で罰金七十万円。即日納付。まるで駐禁の反則金である。熊本では、賭博と借金を重ねた巡査長を「私的な事案」として隠蔽。神奈川では交番での情事が発覚し、減給一か月。警視庁では同僚の体を触った男が停職一か月で辞職し、その同じ庁舎では別の警官が拳銃で自らの頭を撃った。これでも「再発防止に努める」と言える神経が、いっそ羨ましい。狂気とは、当人がそれを狂気と思わなくなった時に完成 ...

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[時事寸語]= 狂った警察

 警察が狂っている――と書くと過激に聞こえるかもしれない。だが、冷静に列挙してみれば、それ以外の言葉が見当たらない。詐欺、盗撮、偽造、賄賂、暴力。制服の色を脱げば、ただの犯罪者だ。高知県警では警察共済を騙して千五百万円を詐取した巡査長が懲戒免職。鹿児島県警では他人の尻を撮影した警官の処分を「公表する事情がなかった」と隠蔽。警視庁築地署の巡査部長に至っては、偽造免許証で銀行口座を作り、特殊詐欺グループに売り渡していた。犯罪被害金は七千万円。もはや「信頼回復に努める」という言葉の方が犯罪的だ▼かつて制服警官が女 ...

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[時事寸語]= 遅すぎたN党立花逮捕

 遅すぎた、という言葉がこれほど似合う逮捕もないだろう。政治団体「NHK党」党首・立花孝志――あの男がようやく逮捕された。だが、その容疑は「名誉毀損」。選挙を愚弄し、民主主義を踏みにじり、政治をネットの見世物に変えた罪に比べれば、あまりに軽い。彼が壊したのはNHKではない。政治そのものだった▼「警察の取り調べを受けている」「逮捕される予定だった」――兵庫県議を誹謗した虚偽の発言は、選挙という場を利用したデマの拡散そのものだった。告発を受けてから警察が動くまで、十か月。ようやく「逃亡や証拠隠滅の恐れ」と言い出 ...

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[時事寸語]= 新聞の自殺から20年

 二十年前、新聞が自殺した。――そう書くと芝居がかって聞こえるが、事実そうだった。北海道警の裏金事件を追及した北海道新聞が、道警への「おわび」を一面に載せたあの日。権力に抗う最後の矜持が、活字とともに折り畳まれた▼あれから二十年。警察批判という言葉は、報道語彙の中から静かに消えた。警察官の不祥事は「一部職員の不適切な行為」、誤認逮捕は「手続き上の不備」。かつて「警察の裏金」と書いた記者はいま、SNSで交通情報を転載している。道警だけではない。鹿児島では内部告発者が逮捕され、東京では冤罪事件が繰り返されても、 ...

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東京から去って早3か月

東京から去って早3か月

首都東京勤務を去って早くも3か月が経った。8月23日あたりが東京勤務の最後のあたりだっただろうか。今は千葉に身を置くしがないサラリーマン。 頭脳労働ともいえない微妙な境界線を漂いながら、毎日足を運んでいる。かつて無断でやめた会社に頭を下げ、受け入れられた。当然、信用はゼロ、いや、マイナスだろう。まずは地方で働いてもらうという約束に相成った。当然、無断欠勤や遅刻をしようものなら話は棒に振ることになる。給与も以前よりは下がった。 それでも働く。月曜が来る、火曜が来て、週の半ばは水曜日。木曜日は金曜を待ちわび、金 ...

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[時事寸語]= 開かれすぎたインターネット

 夜中、ふと業務用ルーターの管理画面を開くと、そこには見慣れぬ「Rejected IP」のリストがずらりと並んでいた。数字は確実に増えていく。数千件を超えたあたりで、ルーターの可視化ログを分析にかけた。出てきたのは「pfcloud.io」「4vendeta.com」「recyber.net」など、いかにも物騒なホスト名の数々。IPアドレスを追うと、どれもドイツやブルガリアを発信源とする不正アクセス試行だった。ルーターは日夜、私の知らないところで、こうした“世界の闇”を静かに跳ね返していた▼興味本位で掘り下げ ...

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