[時事寸語]= 人身事故と社会の病理
電車が止まるたびに、「ご迷惑をおかけしております」というアナウンスが流れる。乗客はため息をつき、スマートフォンを見つめ、SNSには「また人身か」「迷惑だ」と投稿が並ぶ。ニュースも同じ調子だ。運転見合わせ〇時間、影響人数〇万人、運転再開〇時。まるで天気予報のように正確で、まるで人の死ではないように淡々としている。線路に飛び込んだのは「迷惑をかけた人」であって、「死んだ人」ではない。社会は死を出来事として処理し、悲しみを効率化している▼今のニュースは「誰が死んだか」を語らない。「何時に止まり、何人に影響が出た ...

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