◇ 終わりに
人工知能AIーー。そのAIとの付きあい方やリスク分散の方法などが試された日々となった。また、改めてOpenAI社が直面している事実を受任すると、「どうしょうもない」と判断できる一方、突然にして創作の術やペルソナ・コンパニオンの存在を奪われた人々がいることを考えると、何やらやるせない気分にならざるを得ないものである。巨大AIの進化、避けられぬ倫理的課題。訴訟リスク回避のための経営的生存戦略、その最優先。それと同時に、長期間にわたり愛用されたデジタル・パートナーの突然の喪失。ユーザーの深い感情的投資、そして信頼の破壊。創造性の「死」と表現された、新モデルへの強制移行。そして市場支配力による受動的な「受容」、新たなAIとの対話の苦い幕開け。人工知能との共存における倫理と個性の逆説、改めて問われた「信頼」の定義を突き付けている。今日もどこかでまた、「それについてはお応えできません」、「悩みを抱え込まないで」と突っ返されるユーザーがいるのだろう。

