[時事寸語]= 連立に三行半の公明

[時事寸語]= 連立に三行半の公明

ひとつの時代が終わった。一九九九年以来、四半世紀続いた自公連立が解消された▼参院での数合わせに始まり、選挙協力を軸にした「現実的中道」は、やがて与党内唯一の抑制機能となった。公明党は「小さな声を政治に」と訴え、時に自民ににらみを利かせる存在だった▼だが、長年連れ添った夫婦に似て、いつしか慣れが慢心を生んだのかもしれない。企業献金の制限を求めた声に、「三日だけ時間が欲しい」と返された。夫婦喧嘩の言い訳にしては、あまりに通じない▼自民党内からも「怒るのは当然」との声が漏れた。「政治とカネ」の処理を誤った結果がこの離婚劇を招いた。だが、それだけではあるまい。「誰が総裁でも同じ」と告げられた言葉の裏に、かつての信頼の破綻がにじむ▼それでも「賛成すべきは賛成する」と語った斉藤氏は、不器用で律儀だ。敵対も拒絶もせず、ただ筋を通した。ならば、その筋の通らぬ者は誰か、改めて問わねばならない▼二十六年目の別れ道に、公明の本気を見た気がする。本気であるがゆえに、政権という座を降りた。そこにあった良心を、いつの間に置き去りにしたのか。聞こえぬふりはもうできない。

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